国家資格である介護福祉士について

キャリアアップを目指している介護士が知っておかなければいけないのは、キャリアパスに関する情報である。キャリアパスとは、仕事をしている人が特定の職位につくための道筋のことだ。介護士の場合には、まず介護職員初任者研修からキャリアをスタートするのが一般的で、介護士の仕事に就くために必要な知識を一通り学習することで、より上位の職位にステップアップできるようになる。

介護職員初任者研修を修了した介護士は、そのあとに実務者研修を取得して経験を積んだのち介護福祉士の資格を取得するルートを辿る人が多い。介護福祉士は、介護の資格のなかでも正式な国家資格である。現場からも利用者からも信頼される資格といえる。

介護福祉士の資格を取得する方法は、実務経験の有無によっても異なる。実務経験のある人が介護福祉士の資格を取得したい場合には、3年以上(1095日)の実務経験が必要となる。実働日数が540日以上であることも介護福祉士の資格を取得するための条件になっていて、3年以上働いていても上記の実働日数以下の場合には、資格を取得することができない。

上記の条件を全て満たしていて、なおかつ介護職員実務者研修を受けた人だけが、介護福祉士の国家試験の受験資格を得ることができる。試験に合格すれば名簿に登録されるので、正式に介護福祉士として活動できる。以前は実務の経験がない人でも、介護福祉士養成施設を卒業すれば資格を取得することができたが、法令が改正されたことにより試験を受験して合格しないと資格を取得できないようになった。